つがるの津軽三味線

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大内清野の三味線ブログ



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津軽の津軽三味線

私は以前から昔の(少なくとも戦前より前)津軽の三味線を研究していましたが、最近あることに気が付いたのです。
それは、いま一般的に「津軽三味線」として演奏されている音曲と私の言うところの昔の津軽の三味線はずいぶん違うということです。
もちろん違うことは分かってはいましたが、具体的なリズム感や表現の仕方の違いが分かって来たのです。
今「津軽三味線」として主流になっているスタイルは音楽的に整理され様々な三味線音楽の要素を取り込みながら地方音楽から日本の三味線音楽の一つとして認知され、さらに世界に通じる音楽として発展しようとしています(近年津軽三味線コンクールでアメリカ人が準優勝しましたが、まるでギターを聴いているようなサウンドで三味線にクラシックの要素まで取り入れています。)
それはそれで喜ばしいことだと思いますし、津軽三味線の普及という意味では素晴らしいことだと思います。
しかし其の一方で津軽らしい津軽三味線(坊様三味線)は姿を消してしまったように思われてなりません。

私が気付いた昔の津軽三味線はまさに津軽弁独特のリズム感で弾かれていて、まるで津軽弁を話すように演奏されている事です。
ですからそれぞれの曲が津軽弁の複雑な、まるでポリリズム(複合リズム)の様なリズムをもっていて決して楽譜では表現できないということです。
つまりいま一般的に弾かれている、きちんと音楽的に整理されているものとは違う音曲だったということです。
そしてなによりも私が嬉しかったのは、リズムと音の強弱を自由自在に変えて弾けることを発見したことです。
現在一般的に演奏されている津軽三味線のは縦割りのリズムでしか演奏ができませんが、昔の津軽の三味線はジャズのような複雑なシンコペーションを使った演奏が可能なのです。
これは驚きの発見でした。
胸が踊る、本当に嬉しい発見でした。

津軽三味線は自由だ~。